ステキな4コマ

毎日更新。映画感想と日記の日替わり(ネタバレあり)。

スマートな演出「ピエロがお前を嘲笑う」

開始10秒くらいでこれは良作相当ではないかなという予感がしたわ。カメラワークもいい。台詞回しもいいのよ。ハッカーのお話ね。なんかハッカーが自首してくるところから話が始まるのよ。

ピエロがお前を嘲笑う(字幕版)

表現の面が優れている映画だわ。とにかく映像での表現を徹底していて、ハックした行為の比喩表現もうまいからすごく話や手口がわかりやすい。

主人公がある男と出会って4人組のハッカー集団になるんだけど、それぞれの人物が重視しているものや個性が違うからとりあえず区別がつかなくてもなんとかなる。この物語はリアル志向で、主人公の男の子がどんくさくて女の子と親密になれなくて、話が進んでもこれが変わらないところがリアルね。

とにかくこの映画を形容するのは「スマート」という言葉が似合うわね。まず1つ目は巧みな後出し。仲間に変なホームパーティに誘われて大騒ぎしてるんだけど、実はそいつん家じゃなかったみたいな演出があるのよ。2つ目はダブらない説明。ニュースが読み上げられつつ警察が捜査してるシーンをかぶせてるのよね。視聴者は1つの事象に対して2箇所から情報を得ている形になる。ダブった説明がなくてこれまたスマートなのよ。

有名なハッカー集団に認められたくてちょっかい出して、結果として自分らが追い詰められて警察に保護を願い出るのよね。そこが冒頭につながることがわかる。実はここで主人公が多重人格だという話になってちょっと唐突感があったのね。4人組も1人でやっていたと。正直映像的には無理があるわ。

捜査官に自分が多重人格だと自発的に気づかせるように今までの会話の中に色々仕込んでたのね。ただ、やっぱり多重人格には無理がある気がして最後の展開が頭に入ってこなかったわ。最後にまた4人が並んでるんだけどこれが多重人格の演出なのか本当にこいつらがいるのかよくわからなくなってENDよ。

正直わからないところはあるけど、演出だけ見たらいいのよね。ただ、肝心のところが難しすぎて伝わらないのもどうしたもんかなと思うわ。でも前半を見るにちゃんとしたトリックを仕込んでいる映画ではあるはずだからここは視聴者側が責任を被る形で良作(★★★☆)とするわ。それにしてもなんで最後あんなに難しかったのかしら急に。ごきげんよう~

 

マイケルのファングッズ「マイケル・ジャクソン THIS IS IT」

マイケルジャクソンそんなに知らないのよ。スリラーとBeat Itしか知らない私が見ても楽しめるのかしらね。

マイケル・ジャクソン This Is It

リハーサルとオーディションとかのドキュメンタリーが流れる。リハーサルだからカメラも1個しかない。このカメラが限られてるのがもどかしいわね。昔のライブ映像と今の映像を横に並べてたりとかしてるんだけどマイケル知らなくてこれで楽しんでくださいは限界があるわ。ドキュメンタリーだろうが私の前に映画として出された以上映画として見るわよ。

スタッフが自分を把握している歌手との話はやりやすい、マイケルがそうだみたいなこと言ってたけどこういうのをたくさん見たいわね私としては。マイケルが喋ってるところは良いんだけどとにかく少ない。なんかの曲を途中で中止して「もっと余韻が欲しい」って言ってたわ。こういう曲に込めた意図とかが見えるのはすごく良かったわ。ただ、全ての曲にそういう修正があるわけじゃないからなあ。

個人的ハイライトはイヤモニに慣れていないマイケルが音を上げて欲しいというシーンだわね。愛のもとに指摘しているという発言と、自分も慣れようとしている姿勢、この謙虚さがまさにスターの器だわ。この一連の流れでマイケルが好きになった。

とはいえ、これを映画というのは無理があるだろ!これはマイケルのファングッズだわね。素材が限られてるのは承知してるけど、マイケルに予備知識がない私が見たとてこれはダメな映画(★☆☆☆)だわ。これは映画というジャンルに殴り込んできたマイケルが悪い(ド直球)。映画という範疇にある以上いすれは私がこういう言葉を浴びせるのね。マイケルの人柄とこの映画の出来は全く別物の世界だわ。ごきげんよう〜

ショーがいいのにカメラが普通「バーレスク」

クラブで踊るダンサーに憧れた女の子がその座を勝ち取ってスターとして活躍していく物語ね。クラブとかでセクシーな女性が踊るショーってわたし結構好きなのよ。なので期待感と厳しい審美眼で待ち構える。映画としてはややミュージカル映画みたいになってて、ショーと劇が交互にやってくる。

バーレスク

この中で特に言及すべきはわたしが好きなアラン・カミングが起用されていることね。最初に見たのはMASK2(未レビュー・ダメな映画判定)で、その映画の唯一の美点が彼だったのよ。キッズの頃に見た映画だけど「ずいぶん色気のある俳優だな」と思ったことを覚えているわ。クラブという舞台にはぴったりね。なんかお店の人の役(雑)で出てて、出番こそ多くないものの存在感バッチリ。

バーレスクはクラブの名前で、そこでショーが繰り広げられる。ただ、ショーのカメラワークはあと少し期待値に届かなかった。アップのパターンが少ないのよ。胸から上の正面のアップがほとんどで、横からのアングルとかでもっと臨場感を出してほしかったわ。ただ、ショーそのものの演出は良くて、ライトとか衣装とかは実際見たらかなり素敵だろうなと思った。なのでなおさらカメラワークが残念なのよ。

劇のパートでは、店で働かせてもらうためにホールで給仕をするところからスターになるプロセスと、劇場の経営難、あと恋愛が同時並行で展開していく感じね。ただ、カメラワークは普通なのでそんなに劇に注目することはなかったわ。フィアンセのいる男の元に主人公が転がり込んで最終的に結ばれるというのも個人的に好みではなかったしなあ。夜の職業っぽいといえばぽいが。この要素に嫌悪する隙を視聴者に与えているとも言える。ほんとに出来が良い映画ならこんなこと気にならないはずなのよ。最終的に主人公がバーレスクが売却された跡地に高層ビルが建つことを嗅ぎつけて、隣の敷地の眺望が売りのマンション屋に話を持って行って解決してENDよ。

個人的ハイライトは主人公のパワフルな歌唱で、これがショーとも調和しているし間違いなくレベルが高いことがわかる。ただ、これはやはり映画ですんで、人の視線を釘付けにするように設計されてるかというと素材はいいけど甘いかなというところなのよね。最近理想が高くなってきた気がするけど、あのショーがあって映画に集中できないというのはやはりカメラワークに問題があるわ。これは垂れ流ししておくに最適な普通の映画(★★☆☆)ね。女性が見て楽しめる大人の映画かなって感じがするわ。良作寄りであることは間違いない。ごきげんよう〜

聖飢魔Ⅱ GREAT BLACK MASS TOUR「SEASONⅡ」けんしん郡山文化センター 参拝レポ

【ネタバレ注意】

「1階1列目!?!?!?」ミサの2日前にローチケで座席を確認した私。身体の悪いところが全部治ったわ。今回は妹も一緒なのよ。 

郡山に到着~悪魔物品購入

いよいよ当日、ワクワクで妹と合流。郡山駅前の郡山食肉センター(利久の系列店 )で焼肉にする。黒毛和牛のタンと3種盛りなどを頼んだ。空いてたし美味しいしおすすめよ。好きなものをガッツリ食べるなら1人5000YEN。ミサだから奮発ね。ここでしっかり食べておいたから夕方のミサまで体力が持ったわ。

悪魔物品先行販売

そのあと悪魔物品購入(13:00〜)に並ぶ。やはり法被が可愛く、妹はとうとう買ったわ。ライデン宗の妹はライデン殿下ベースボールシャツも購入。身体が一つしかないのに上着を二つも買ってしまったということで、法被は私に貸し与えられる。私はメガネクリーナーとブローチ(D)、ご尊影シャツ、リュックを購入。

リュックは今までのリュックに比べて容量が大きいのに荷物が軽く感じて素晴らしい。背中にピッタリしているということだわ。上には開け口がふたつついている。背中に近い側にはPCや書類を入れる薄いところと、背中から遠い方にはその他荷物が入る大きい部分がある。中は深いが、ファスナーをしめると底上げすることも可能(購入時は底上げされた状態)。ただ、下に深い割には内ポケットが一つしかついていないのが玉に瑕で、ポーチなどで荷物は区切る必要がある。ポーチ系悪魔物品の販売が待たれるわ。バッグの外の面にはポケットが豊富で、出先で空腹時に食べるナッツだとかを入れるのに重宝するわ。荷物が軽くなったのでとにかく嬉しい。

カフェ~入場

悪魔物品を買い終えても14時。そこでいったん車に戻ってグッズを整理して法被やシャツを着て、CAFE OASISへ向かった。もうカフェにも明らかに信者さんがいて、気分は盛り上がる。ショコラテリーヌを食べたのよ。もう楽しいわね。

ショコラテリーヌ

なんやかんやで16:30頃にけんしんセンターに再度到着。入場待機列が形成されてそこに並んでおしゃべりしながら待つことに。前に並んでいた信者さんが私らの話がツボに入ったらしく話しかけてくれて、「今日●●から来たんですよ」などと話をしているうちに開場となる。

一番前とは聞いていたが、いざ座席につくとあまりの衝撃に緊張が走る。ディテールや小物まで見える。「腰を抜かすかも」「気絶しそう」と2人で話していたら、隣の女性信者さんも「私も同じ気持ちです」と話しかけてくれて少し楽しい世間話。さらに反対隣に男性信者さんが来て「近い!!!」とリアクション。話しかけるとお一人で来られたらしく、大興奮していた。席について少し落ち着いたらまず老害アレイをふくらますように妹にテキパキ指示。

開演前アナウンス~開演

開始前アナウンスはルーク参謀。ちなみに後のトークで明らかになったが4会場連続ルーク参謀であるという。「もうネタがないよ」とのこと。新白河までズボンのファスナーが全開だったことを「おっぴろげ」という歌にして披露。

「Season Ⅱのテーマ」とともに、信者の手拍子に迎えられ、聖飢魔IIが降臨!悪魔のシルエットがはっきり見え、下から見上げる形となりさらに威厳を感じるわ。閣下は、「NEWS」の時のようなビビッドなオレンジ色のお髭のお姿。

「Kiss U Dead Or Alive」から始まる。ジェイル代官の微笑みが見える。アイコンタクトが見える。光る汗が見える。そして何より衝撃だったのが「下から見る」というアングル。前の香川では後ろに行くほど目線が高くなるので上から見ていた。やはり悪魔の姿は下から見上げるものなのだと感じたわ。

そして、ふだん遠くから見ていても閣下の動きはよく分かる、伝わる。それだけ動きが大きく見えるということなのね。だから、近くで見るとなおさら動きが大きいことがわかる。ちなみに、最初のトークにてなんと郡山は34年ぶりであることが発覚。

第一部

「Cub The A.I.」の、私の一番好きな「プログラムされている最後を…」のところを歌い上げる閣下の表情が絶妙で、やはりこの部分には複数に解釈できるような意味を持たせていることを私は確信した。

さらに、Season Ⅱで最も好きな曲である「I see You!」では、最後のサビへの「そんな声でも…」のところで、閣下が私の真ん前にお出ましに!こんなことがあっていいのだろうか!

正統派に演出が練り上げられた「Oblivion」とは一線を画す目立ち方をしているのが「Galaxy Of Black Hole」。前衛的な演出で、 エジプトの太陽のようなギラギラとした演出から「Refugees(難民)」の言葉がかかげられ、曲へと突入する。香川公演では「Discrimination(差別)」だったから驚いたわ。でも徐々に曲への解像度が上がっていく。あの楽しい曲調にこれらの言葉が散りばめられている、最も注意深く見なければならない曲だわ。

「老害ロック」で老害アレイを突き上げる。あの親しみやすいリズムに身を委ねていると、目の前のジェイル代官のギターから紡ぎ出された曲と自分が一体になっているのだと感動する。老害トークは、若隆景(福島県出身)の優勝に合わせた話が繰り広げられ、3兄弟の話にまで遡る(相撲通の閣下ならでは)。そこでKAMISORI SYUTOに「そこの老害!相撲の話が長い!」と言われるオチ。

「Oblivion」の演出は練られており、妹は、花火が上がるシーンに合わせて殿下のドラムが鳴るところが印象深かったという。第一部を通して、私の席の前にはかなりの頻度でカメラマンさんがいた。つまり、ここが美しく見えるベストポジションなのだと悟る。 この席を与えていただいたありがたみを噛みしめる。

第二部

そして、第二部では往年の聖飢魔IIの曲、しかもちょっと嬉しいセレクトでこれでもかとくる。ここになると私のメモ帳にはほとんどメモが残っていなくて楽しむことに全力だったわ。子供の頃から聞いている曲が目の前で繰り広げられるんだものね。これ香川で曲順を知っていなかったら本当に気絶していた可能性もある。棺桶が運ばれてきて閣下がお出ましになるのをこんなに近くで見られる日が来るとは。香川に続きまた泣いちゃう私。

ジェイル代官が前に出てきて演奏するたびに、子どもの頃から聞いていたあの音が目の前で紡ぎ出されているという事実にひたすら驚愕、現実味がまるでなかった。嬉しいときも人間って現実を受け入れられないんだなって初めて知ったわ。サポーティングギターのRENOファウストの誕生日が近いので、お呪いもなされる。

蝋人形の館に先立ち、少女(の悲鳴)調査が行われ、今回は相楽晴子という女優の名前が出され、カメラマンさんが「あぁ…!」とリアクションしていた。カメラマンさんくらいの年代なんだろうな。

「蝋人形の館」、これが聖飢魔IIで最初に聞いた曲なわけで、これを目の前で最前列で見られた感動はなんと表現してよいかわからないわ。子供の頃の自分に教えてあげたいわね、あんた最前列で蝋人形の館聞くことになるのよって。

「BIG TIME CHANGES」はロンドン公演と同じキーだが、これ、私が最初に買ってもらった「聖飢魔II 入門教典 THE BEST OF THE WORST」の中でのキーなのよね。なのでこれもとても思い出深い。

「恐怖のレストラン」からは、ゼノン和尚のベースソロが繰り広げられるが、なんと目の前までお出ましになる!ほとんどのパフォーマンスを間近で見られることとなり、僥倖だわ。

そんな楽しい時間はあっという間、いよいよ終わりの時間が…。最後はルーク参謀が手にタッチしてくれた。「わあー!」と私も妹も隣の男性信者さんも少年のような喜び方をした。こうして聖飢魔IIはまた次の地へと旅立っていった…

満身創痍の解散~ドーミーイン

「ああ…素晴らしいもう本当に…」などと話しながら妹にドーミーまで送ってもらって解散。興奮して頭痛がするわ。あと立ちっぱなしで足がめちゃくちゃ痛い。力の限り振り上げた腕も(満身創痍)。ドーミーの大浴場で足をマッサージしたけど焼け石に水だわ。

興奮しすぎて錯乱していたため、あろうことか寝る前に緑茶(カフェイン)を飲んでしまったせいでほとんど寝ることができなかった。眠れない勢いで食堂オープンとともに突撃(6:30) 。朝食のお供は「Galaxy Of Black Hole」のリピート再生。「食いもん紹介で延命してるだけで〜♪」を聴きながら名物のソースカツ丼に舌鼓。テレビを見れば台風が来るらしい。

このあと朝風呂に入って、郡山ドーミー特有のマッサージチェアサービスを受けた。結構ゴリゴリやってくる。パンパンの足がパンくらいに戻ったわ。そして実家の仙台方面へと向かうのであった…。ごきげんよう~

↓香川ミサレポ(全曲網羅&演出特化のミサレポ)

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センスがない「王様のためのホログラム」

私のトムハンクス主演だというので喜んで見たんだけどトムハンクス無駄遣いして終わったわ。

王様のためのホログラム

なんかIT会社の人がサウジアラビアの国王にホログラム装置を売る話のようだけど、それすらも伝わってこない。どういう設計してこうなってるのかもよくわからない。恋愛を描きたいのかイボからの脱却をやりたいのかIT社員の奮闘を描きたいのかサウジアラビアの情緒を出したいのかわからないのよね。全部できてないのよ。

言いたいことはいっぱいあるが個人的ダメハイライトはこれ。車が去った後、画面の右半分にトムハンクスが、そしてもう半分にブルドーザーが映っているシーン。ブルドーザーをフルに画面に収めているのがセンスないなって思ったのよね。普通見切れたりとかするでしょ。別にこのブルドーザー重要でもなんでもないのよ。でもこれじゃブルドーザーがトムハンクスとツーショットになるの準備してたみたいで不自然じゃんか。コメディ映画なんだからもうブルドーザーをカメラ目線にするとかそれくらい振り切るならわかるんだけど。

この作画センスが全体に悪い影響を及ぼしている。こういうわけのわからないアイコン(ブルドーザーとか)を大事そうに扱うせいで、視聴者は迷子になっていくわけよ映画の中で。大好きなトムハンクスが喋ってるのに全然注意が向かないって逆に才能だよ。

コメディのシーンも作り方がおかしい。トムハンクスが座ろうとした椅子が壊れるシーンが複数回あるんだけどただ椅子を壊しただけで面白くないし構造的に意味もないのよ。例えば1回目から3回目まであるとして全てのカメラワークを同じにするとかならまだこのシーンに意味は見出せるかもしれないけどそうでもない。しかもトムハンクスにカメラが寄ってて、本当にコメディ意識してるのかなって思うわ。こういう時は周囲の人間の反応がわかる離れたカメラで固定して撮るはずよ。バタリアン(傑作・怪作判定)見て勉強すべきだわ。

これも視聴がかなり困難だったわ。でも早送りしながら頑張ってみたから一応ダメな映画(★☆☆☆)ということにしておくわ。トムハンクス主演じゃなかったらみてないわよこんなもん!ごきげんよう〜

↓引き合いに出された映画

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錦鯉 独演会「その男、バカにつき」参戦レポ

【ネタバレ注意】ヒューリックホールへ行ったんだけど映画館みたいな座席で快適だわ。だいぶ早くついたので映画「バタリアン」を見ながら過ごしていた。この映画の内容も錦鯉の前座かと思うようなもので、気分がどんどん盛り上がってくるわ。

写真パネル

錦鯉登場

いよいよ錦鯉の2人が入ってきて、雅紀さんが「こーんにーちはー!」と挨拶をすると子どもたちが「こーんにーちはー!」 と返し、微笑ましい空気に包まれる。手始めに老人性イボの話から始まる。年齢の話になり、「1年に1回年をとるわけでしょみんなも」と発言する雅紀さん。錦鯉の魅力はここにあるわよね。「バカ」という属性をピュアな状態で50年以上保持している長谷川雅紀という奇跡のような男がいるのよ。その属性が、「ハゲ」という、(お笑い芸人として)恵まれたルックスと呼応して笑いのエネルギーを生み出している。発話する前から錦鯉のお笑いは始まっている。

「動物と話したい」

最初のネタから衝撃を受けたわ。特に私が好きなもう1組でもあるサンドウィッチマンと比較するとベクトルがやはり違う。ネタをメモってるんだけど私、メモが後で読み返しても支離滅裂と言うかメチャメチャなのよね。「割り箸」「うんこ」など、メモを取った単語と、その次の単語がもう明らかにかけ離れている。これを接続して笑いを生み出す錦鯉の技術に驚きっぱなしだわ。

ネタの中で展開されるしりとり対決ではもちろん「うんこ」が期待されるが、出てくるまでの期待感を絶妙な長さで溜める。タイミングの選択も練りに練られていると感じるわ。森の中の動物たちのビジュアルも素晴らしく、たぬきの「ポンポコポン」という動作が典型的かつガニ股に「バカ」の要素が入っていて素晴らしいの一言。

「台風レポーター」

2つ目のネタは「台風レポーター」で、もう飛ばされそうなレポーターの出オチ。錦鯉の出オチはビジュアルもあいまってクオリティが高い。錦鯉のネタは「絶叫」も映えるんだわ。そして絶叫も「バカ」の要素を含むわよね。

幕間のビデオ

幕間にはビデオが流れる。かつてハリウッドザコシショウが「雅紀さんは天才」って言ってたけど本当にそうだと感じたわこのビデオで。ビデオの内容は、今からスカイダイビングしろと言われるものなのよ。雅紀さんがしぶしぶ飛ぶんだけど、スカイダイビングを何故拒むのかと聞かれて、「パラシュートをカラスがつつくから」と言うのよね。準備無しで50過ぎの大人がこんな素晴らしい発言できないわよ。

「交通事故のシミュレーション」

「地獄のシミュレーション」「交通事故のシミュレーション」とネタが続くわ。運転しているかと思いきや後付けで全裸であることが発覚したりする(私が大好きな手法)。「弁償はできないが、ションベンならできる」と言う素晴らしさ。雅紀さんが舞台から捌けたと思ったら、しばらくしてプリキットミラールーペを持ったパンツ一丁の男が現れて客席へ降りていく。子どもたちはもちろん、いい年の大人たちも結構喜んでるわ(自分を棚に上げる)。ナマのハゲでナマハゲだと名乗る。物販でも売っているアメを子どもたちに配るなどして去っていった。

「弔辞」 「ラスボスの能書き」 

木に登って餓死した友人への弔辞というネタ。やはり死因のバカさ加減が素晴らしく、特にこのシンプルさにバカの純度を感じるわ。言葉を足していくのではなく、言葉少なな表現、これが本物の証だわ。たとえばウンコしてオナラして…みたいにどんどん足していってバカバカしいものを作るのは簡単なのよ。これを少ない文字数でやるところにバカの純度を感じるわ。「ラスボスの能書き」これは子供へのサービスタイムを含み、野菜が苦手な魔王に野菜の名前を投げつけるというもの。スイカなど、グレーなものが投げ込まれたときの魔王の反応が絶妙で、子どもたちも大人も大喜び。

錦鯉への考察

「ウールマークで目が回ったよ」っていうセリフがあったけれども、ちょっとオチがわかりそうじゃないか。でも、オチを予測されることは錦鯉にとって何の問題でもない。おそらくオチを知っていても、何回聞いても私は笑ってしまうのね。錦鯉特有の抑揚と間合いが「バカ」の形をしているのよ。

サンドウィッチマンのネタは技術力のある芸人がカバーすればある程度までの面白さが担保できるが、錦鯉のネタは錦鯉以外が演じても全く面白くならない。それはネタの技術のほかに特有の間合いとこの「バカ」要素があるからに他ならないと見たわ。さらに、雅紀さんのギャグがスコープの外に外れたとしても、隆さんのツッコミでスコープにとらえるイメージなのよね。だからツッコミまで少しも油断はできない。

写真OKタイムに撮影

「バカ」という概念を見せつけられ、子どもたちが呼応し、とても活気のある空間だったわ。錦鯉のライブは初めてだったけどとても考察しがいがあるし、楽しいわね。今後もチャンスがあったら定期的に通いたいと思ったわ。ごきげんよう~

序盤のミュージカルが滑稽だがまあ普通「ANNIE アニー」

宮城県民会館とかでときどきAnnieのミュージカルやってて宣伝してたわテレビで。そのアニーが見られるのね。Twitterが出てきたりと現代風にアレンジされてるけど元ネタを知らないからか、それはほとんど気にならなかった。ミュージカル映画だと「ウィズ」(ダメな映画判定)の悪夢があるからだいぶ警戒してた。

Annie / アニー

なんかミュージカル映画の割にはミュージカルの部分が大したことないかなって思って、なんかカメラワークも普通なのね。なんか街で発生する音が曲のリズムに合うっていうやつやってるのよ。アニーたちが楽しそうに歌ってるのを見て私は「こんな大したことないカメラワークでリズムを音楽に合わせるとか滑稽なことやっとるな」と悪魔のようなことを考える。

なんか歌のときのカメラワークがダラダラしてるのね。なんの工夫もない。ここで眠くなってくる。あとから分かったのはちょっと体調崩してたから眠くなったみたいなんだけど絶対この映画のせいで眠くなったんだと思ってたわ。

アニーは孤児で両親を探していて、支持率目当ての市長のとこになんか養子として一時的に入るっていう話だったのよ。市長んとこに行ってからはそこそこ面白かったのと、カメラワークと歌のカメラワークも良くなったみたい。そんなに夢とかがない歌とか現代的な場所、都会の真ん中で踊るような描写は普通に見ていられたわ。なんか冒頭の無理やりワクワクさせようみたいにきばるとカメラワークがガタガタになるみたいだわ。

ミュージカル映画なんで演劇パートのテンポはいい。とくにアニーを保護していたいじわるおばさんの夢のない歌が一番良かったわ。市長と行動をともにして感動的なスピーチをした直後にアニーは文字が読めないことが発覚するなど、山場なんかも無難に作ってある。最後は市長側近の勝手な支持率策略で偽の保護者が登場するという感動的なストーリーに仕立て上げられていたが、市長がアニーを取り戻して終了よ。

まあ無難に終わったんだけど、いじわるおばさんも偽の両親用意に関わっていてそれもすぐ反省してハッピーエンドだからいいですねみたいにはならないのよね。そういう意味ではパワーがないのよこの映画。現代の街で手堅く撮ってるみたいな感じなんだけど、手堅いと言うにはカメラワークの練りが足りないかなって。

そんなわけで、これは普通の映画(★★☆☆)ね。叩くほどのこともないと言うか、序盤のミュージカルを叩いたぐらいよね。ミュージカル映画って映画部分とミュージカル部分2種類のカメラワークが要求されるから難しいんだわね。ごきげんよう~

↓私に悪夢を見せた映画「ウィズ」

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アホくさい(褒め言葉)「バタリアン」

なんか骸骨を梱包している会社なのよね。カメラワークは生々しい。棚の間から覗き見しているような感じ。いい感じだわ。

バタリアン

若者たちとその骸骨の会社が交互に映って展開していく。なんか手違いで本物の死体が届いたというので見に行ったところ、ガスを噴射してガスを浴びてしまった。OPはガス管に沿って流れていくカメラワークで、この後の大騒ぎを予期させる不穏なもの。

実はこの映画、ゾンビ物のホラーでコメディなのよ。カメラワークで次にスプレーを使おうとしてるんだなというのがわかる。こういうバレバレ感はコメディらしいわね。漏れたガスを浴びて、半分に切られている犬の剥製が動くのよ。最初むき出しの断面が見えないようになってて剥製がひっくり返ってびっくりする。演出も素晴らしいわ。

何者かが扉を叩く。バン!バン!バン!って3段階拡大して畳み掛けるようなカメラワークといい本気なのか冗談なのか判断がつかないのが絶妙なさじ加減。標本の蝶も羽ばたいてんのね。表現が斬新だわ。台詞回しもいい。ここまで20分くらいなんだけど十分面白いのよ。いよいよゾンビが出てくるんだけど、ゾンビの足が思ったより速くて爆笑したわ。健康な人間が走るのと一緒だから。

さらにガスを浴びた2人がゾンビ化しつつあることが示されるんだけど、個人的ハイライトはここね。「聴診器が故障している」っていう場面なのよ。人間の体温じゃないから故障を疑う、つまりゾンビになりつつあることを示す深刻なシーンなのよね。ここで注目はカメラワークよ。深刻なシーンなのにカメラが顔に寄っていかない、遠くから状況を写しているのよ淡々と。そこで「どういうことです?」でようやく顔によっていって不安を煽る、という高度なことがなされているのよね。これから人間がゾンビ化するってのにアホみたいなことしているような印象になる。

若者の中で勢いで脱いだやつもずっと裸なのよね。ところどころナチュラルにアホくさく設計してあるわ。とにかくゾンビがうるさくて(会話ができる)速い。ゾンビがいないと思って助手席の扉を閉じたら扉の影にゾンビがいたというスリラー演出もあってホラーとしての品質も良い。ただカメラワークとテンポのおかげて間違いなくコメディのそれなのよね。

建物の小窓から外を覗くと祭りのようにゾンビがおしよせている。さっきガスを浴びた2人もいよいよゾンビ化しそうで声を上げて暴れてんのね。だから押さえつけてチャペルの部屋に運び込むんだけど、一瞬映るチャペルの入口の上に”夜明けの小さなチャペル”って書いてあんのよ。暴れる男を運び込むシーンにわざわざこの名称と日本語字幕をつけたということで、アホくさいディテールが凝っているわ。最後はガスが漏れたことをどっかに電話で正直に申告したところ爆弾が打ち込まれて爆発オチになってENDよ。

ゾンビへのアンチテーゼとか逆張りにとどまらない。なぜならアホくさいエッジが効いているから。ここまでちゃんと一貫してアホくさいって結構奇跡じゃない!?これは傑作(★★★★)かつ怪作だわ!この奇跡に乾杯!ただ、最近の高評価の傾向として明らかに霊幻道士(傑作・怪作判定)の流れをくんでいるから、「こいつアホくさい映画だけ評価しよるぞ」みたいになったらいかんなと思ったんだけど、踏みとどまることが出来なかったわ。カメラワーク&演出が極めて良いか、アホくさい映画しか傑作になれないことは確かね。ごきげんよう~

↓アホくさい流れをくんでいる映画

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