今回の展示は、「天理ギャラリー」という宗教法人の運営するギャラリーにある。エレベーターはなんとBGMつき(MOTHER2か!)で惑星の図みたいなのがキラキラと書いてあり、金があるんだろうなと予期させる。まあその財産を公と共有する手段がギャラリーだもんなあ。

チケットを600円で買って中へ入ると、小さなスペースにガラスケースが15個くらいかしら。正岡子規の自由帳に書かれた絵が上手い。手のスケッチとか花とか。漱石の自筆もあるんだが、漱石や子規の文字すら見つけられないわ達筆すぎて。森鴎外は「性欲雑説」というのがある。女子月経の話とかが書いてあった。ようわからんけどこういうの見て「ほぉ〜」とか言うのが楽しいのよね。

そしていよいよ今回の目当てである漱石の肉筆原稿(最近発見された)が!「坊っちやん」って書いてあるわ。丸っこくて人が書いた字なんだなとわかる(しかもわりかし読めるし)。人間らしさを感じるわ。これが息づかいというものかしら。「吾輩は猫である 第十章」なども見たわ。
漱石は教師の後、新聞社に就職していて胃痛だったのね。あちこちに食欲皆無とか胃痛とか書いてあったらしい。「漱石と胃痛」というコーナーがあるほど壮絶だったらしい。インクが垂れて汚された「道草」の反古(反故)原稿もあった。これも胃痛に苦しみながら書いていたらしい。当時の胃痛は相当重い病気だったんだろうなあ。薬もないだろうし。
展示全体はゆっくり見ても30分あれば十分な規模ね。終わったあとにトイレに寄ったんだけど、お手洗いにもBGMが流れてんのよ。しかもトイレットペーパーが厚手のふわふわ。金あるんだわ宗教法人は(直球)。見終わったらトイレに寄っておいたほうがいい。キレイだし。
近くにミニストップがあってパフェが食べたかったんだが、イートインが2席(しかも立食)しかなくて断念したわ。でも漱石の肉筆原稿が見られたから良しとするわ。ごきげんよう~