ステキな4コマ

毎日更新。映画感想と日記の日替わり(ネタバレあり)。

「第32回 奉納靖国神社 夜桜能」参戦レポ

能を久々見ようと思ってこのイベントに来たわ。当日は雨が降ったりやんだりしていたが、会場は靖国神社でやると言う。小雨決行ね。結構桜が見頃で、桜に興味がない私でもまあ見るわ。とりあえずケバブ屋でチーズハットグを買う。食べながら花見して開場待ちしてたら他の客が「美味しそうだなあ」って言ってたわ私のこと見て。

開場前にトイレ行ったけど靖国のトイレは紙が有料で個室に紙がなかった。そして開場、普段この時間には入れない門の中へ入る。するとあまりの景色に「おお…」という感嘆の声が私の前のおっちゃんから漏れる

おっちゃんもため息の靖国の桜

看板も建てられていて座席案内が。おまけに会場内では甘酒などが買えるらしい。これもう桜祭りじゃん!私の座席は舞台から斜め前の柱のある位置だった。しかもちょっと遠くて、能を見る点ではもう少し良い席をとればよかったなと言うところ。

まず火入れと言ってなんか火を入れるイベント(雑)があった。神聖な雰囲気の中、神聖な火が神聖な薪の中に入っていく。驚くべきが儀式中の笛の演奏なんだけど、なんとG線上のアリアだった。会場がざわついてたわ。たしかにこれは忘れがたい。火入れはスポンサーのおっさんが実施する。どおりで入場直後になんか首から札下げたスーツのおっさん立ってるなと思ったのよ。

ライトアップした桜は演目中はライティングが消えてうっすらとした青白い桜になる。明るい舞台とのコントラストが綺麗で、ときおりハラハラと散ってくるもんだからたまらない。仕舞「三山」「飛雲」がはじまるが、いかんせん遠くて桜との風情を味わった感じだわ。狂言「昆布売」はむかし、今日と同じく野村萬斎・万作のを見たことがあってとても懐かしく見たわ。休憩もあって、トイレは女性用が臨時で増えてて数的には心配なかったわ(ペーパー有)。そして甘酒を飲む。

休憩中の能舞台

最後はいよいよ能「天鼓 呼出」。能の見どころは無駄な動きを廃した結果シンプルの極致に至る所よ。勉強した人がそれぞれの解釈を持ち寄って「なるほど、こう来ますか」みたいなのをやっている。私は天鼓の地謡をやったことがあるから食い入るように見つめていたわ。ひさびさに能を見ると、結構思ってることとかわかりやすくべらべら喋ってるのね。ただ昔の言葉なだけで、結構親切設計だと改めて思う。

天鼓が終わって、あとは桜を眺めながら自宅に帰ったわ。雨も降らずに持ち堪えたから良かった。念の為レインコートが配られてたが脆過ぎて引っ張ったらバツンってやぶれたのよ。この日は雨もあって寒かったからすごく体が冷えて急いで帰ったわ。しかし、これほど景色に心が動くなんて滅多になかったから自分でもびっくりした。来年も行こう。ごきげんよう〜