うっかり、最終作のマキシーン(良作判定)を先に見てしまって、これはその1作目なのよね。映画は事件の後の住宅に警察が訪れるところから始まる。その時点でカメラワークが良いなと思ったわ。調査に訪れた警官の顔などどうでもよくて、この家でいかに陰惨な事件が起こって、血が流れたかと言うところを、まざまざと映してくれるんだよね。
ハングリー精神のある3組のカップルが、ポルノ映画を撮影するために、老夫婦が住む牧場の離れを借りると言うストーリー。キャラクターそれぞれがポルノ作品に対する自分の世界観やスタンスを持っているので、キャラクターの区別もつく。アダルトなシーンがガッツリあるので、1人で見たほうがいいわよこの映画。
目的地に向かう途中で、牛が交通事故にあった横を通り過ぎるシーンがあるのよね。牛の真っ赤な内臓がぶちまけられていて、これが人間でも今後起こるんだよということを予期させる。ちょっと血圧を心配しながら見なきゃいけないかもって思ったわこの時点で。血が赤くて内臓が鮮明なのよ。
もともと恐ろしいことが起こるスリラー映画と言うことになっているけれども、この映画はフェイントもなかなかバラエティ豊か。特に、池で泳いでいるマキシーンにワニが忍び寄る様子(ギリギリで逃れる)を上空から映したりとカメラワークも意欲的。
老夫婦の様子がちょっと変だなと思いつつもポルノ映画撮影はこっそり開始される。ところが、現場を老婆に見られてしまうのよね。それによって、老人同士の性事情、性という若さの象徴への執着と狂気が展開され、殺人へと繋がる。ポルノとホラーが切っても切り離せないような関係になっているのね。
殺害の手口や殺害シーンそのものはかなり暴力性が高く、鮮血が吹き出すし、痛そうな表現が多くて、もう血圧が下がっていくのを感じたわ。身の安全を確保しようと思って、テレビにエガちゃんねるを映して、現世にはこんなに楽しい裸のおじさんがいるんだよという救われる事実を認識しながら同時並行で観てたわ。
殺人鬼老夫婦が性交しているベッドの下から隠れていたマキシーンが抜け出すという地獄のような展開、やがてマキシーンのみが生き残り、追い詰められる。ここで老主人は心臓発作で死亡、老婆は銃を撃った反動で腰を痛める。マキシーンは老婆の頭部をガッツリ轢いて脱出。ここで、家にあるテレビ映像にカメラがうつる。しきりに演説が行われているが、これこそが最終作の伏線となるマキシーンの狂った父親(新興宗教)なのであった。ここで終了よ。
作りたいものがはっきりしているので見ていて気持ちがいいわね。没入させるカメラワークも良い。内容はすごいが決して奇をてらったというレベルではなく性と鮮血、この生と死の揺さぶりがあるのよね。キャラクターの作り込みや執着のドロドロ感も血生臭さと相まって良い化学反応を見せている。この映画は良作(★★★☆)と言えると思うわ。体調が万全なときに見てね。ごきげんよう〜
↓最終作マキシーン(良作判定)
