ステキな4コマ

毎日更新。映画感想と日記の日替わり(ネタバレあり)。

錦鯉 独演会「その男、バカにつき」参戦レポ

【ネタバレ注意】ヒューリックホールへ行ったんだけど映画館みたいな座席で快適だわ。だいぶ早くついたので映画「バタリアン」を見ながら過ごしていた。この映画の内容も錦鯉の前座かと思うようなもので、気分がどんどん盛り上がってくるわ。

写真パネル

錦鯉登場

いよいよ錦鯉の2人が入ってきて、雅紀さんが「こーんにーちはー!」と挨拶をすると子どもたちが「こーんにーちはー!」 と返し、微笑ましい空気に包まれる。手始めに老人性イボの話から始まる。年齢の話になり、「1年に1回年をとるわけでしょみんなも」と発言する雅紀さん。錦鯉の魅力はここにあるわよね。「バカ」という属性をピュアな状態で50年以上保持している長谷川雅紀という奇跡のような男がいるのよ。その属性が、「ハゲ」という、(お笑い芸人として)恵まれたルックスと呼応して笑いのエネルギーを生み出している。発話する前から錦鯉のお笑いは始まっている。

「動物と話したい」

最初のネタから衝撃を受けたわ。特に私が好きなもう1組でもあるサンドウィッチマンと比較するとベクトルがやはり違う。ネタをメモってるんだけど私、メモが後で読み返しても支離滅裂と言うかメチャメチャなのよね。「割り箸」「うんこ」など、メモを取った単語と、その次の単語がもう明らかにかけ離れている。これを接続して笑いを生み出す錦鯉の技術に驚きっぱなしだわ。

ネタの中で展開されるしりとり対決ではもちろん「うんこ」が期待されるが、出てくるまでの期待感を絶妙な長さで溜める。タイミングの選択も練りに練られていると感じるわ。森の中の動物たちのビジュアルも素晴らしく、たぬきの「ポンポコポン」という動作が典型的かつガニ股に「バカ」の要素が入っていて素晴らしいの一言。

「台風レポーター」

2つ目のネタは「台風レポーター」で、もう飛ばされそうなレポーターの出オチ。錦鯉の出オチはビジュアルもあいまってクオリティが高い。錦鯉のネタは「絶叫」も映えるんだわ。そして絶叫も「バカ」の要素を含むわよね。

幕間のビデオ

幕間にはビデオが流れる。かつてハリウッドザコシショウが「雅紀さんは天才」って言ってたけど本当にそうだと感じたわこのビデオで。ビデオの内容は、今からスカイダイビングしろと言われるものなのよ。雅紀さんがしぶしぶ飛ぶんだけど、スカイダイビングを何故拒むのかと聞かれて、「パラシュートをカラスがつつくから」と言うのよね。準備無しで50過ぎの大人がこんな素晴らしい発言できないわよ。

「交通事故のシミュレーション」

「地獄のシミュレーション」「交通事故のシミュレーション」とネタが続くわ。運転しているかと思いきや後付けで全裸であることが発覚したりする(私が大好きな手法)。「弁償はできないが、ションベンならできる」と言う素晴らしさ。雅紀さんが舞台から捌けたと思ったら、しばらくしてプリキットミラールーペを持ったパンツ一丁の男が現れて客席へ降りていく。子どもたちはもちろん、いい年の大人たちも結構喜んでるわ(自分を棚に上げる)。ナマのハゲでナマハゲだと名乗る。物販でも売っているアメを子どもたちに配るなどして去っていった。

「弔辞」 「ラスボスの能書き」 

木に登って餓死した友人への弔辞というネタ。やはり死因のバカさ加減が素晴らしく、特にこのシンプルさにバカの純度を感じるわ。言葉を足していくのではなく、言葉少なな表現、これが本物の証だわ。たとえばウンコしてオナラして…みたいにどんどん足していってバカバカしいものを作るのは簡単なのよ。これを少ない文字数でやるところにバカの純度を感じるわ。「ラスボスの能書き」これは子供へのサービスタイムを含み、野菜が苦手な魔王に野菜の名前を投げつけるというもの。スイカなど、グレーなものが投げ込まれたときの魔王の反応が絶妙で、子どもたちも大人も大喜び。

錦鯉への考察

「ウールマークで目が回ったよ」っていうセリフがあったけれども、ちょっとオチがわかりそうじゃないか。でも、オチを予測されることは錦鯉にとって何の問題でもない。おそらくオチを知っていても、何回聞いても私は笑ってしまうのね。錦鯉特有の抑揚と間合いが「バカ」の形をしているのよ。

サンドウィッチマンのネタは技術力のある芸人がカバーすればある程度までの面白さが担保できるが、錦鯉のネタは錦鯉以外が演じても全く面白くならない。それはネタの技術のほかに特有の間合いとこの「バカ」要素があるからに他ならないと見たわ。さらに、雅紀さんのギャグがスコープの外に外れたとしても、隆さんのツッコミでスコープにとらえるイメージなのよね。だからツッコミまで少しも油断はできない。

写真OKタイムに撮影

「バカ」という概念を見せつけられ、子どもたちが呼応し、とても活気のある空間だったわ。錦鯉のライブは初めてだったけどとても考察しがいがあるし、楽しいわね。今後もチャンスがあったら定期的に通いたいと思ったわ。ごきげんよう~