宮沢賢治の作品にちゃんと触れるの初めてだわ。強いて言うなら一応農業アニメなのかな。舞台もイーハトーブ(岩手県)だし。伝記っていうからさぞかし立派な話なんだろうなと思ったら、ブドリは私に色々なことを教えてくれたわ。映画でやってはいけないテクニックとかね…。
手塚プロダクションが手掛けてるんだけどイマイチパッとしないわね。全体的なテンポが悪いというか、抑揚がないわ。彷徨っている様子をただ垂れ流してるだけで、「Aがありました」「Bがありました」みたいな感じでAとはなんだったのか、みたいなのを示す抑揚がないわ。
ストーリーとしてはベースは農業っぽいのよ。なんか大寒波が来て飢饉になってブドリの父も母も行方不明になって、妹に至っては攫われるのよね。そこから変な世界へ行って帰ってを繰り返す。仕事探して火山の仕事について、火山の溶岩に含まれる成分が寒波を抑えるみたいな話が出ていたことを受けて火山をなんとか噴火させたい。あれこれ手を尽くしたがうまくいかず、なぜか妹をさらったあいつに火口まで連れて行かれたっぽいのよ。というのも肝心のシーンは映ってなくて、カメラが火口を撮っているところで終わるのよ。その後なんか歌が流れて終了よ。
母に話して聞かせたら宮沢賢治特有の自己犠牲だろうという話になった。宮沢賢治はそういう作品が多いらしい。そういえば映画の中でも雨ニモマケズの朗読してたわ。
なんとか流れは追ったけど、知らない世界へ迷い込むファンタジーみたいなシーン(しかも大した意味がない)が多い。絵面だけきれいなんだけど、それだけではごまかしきれないわ。妹を探し求めてるシーンはほとんどファンタジーのシーンだったわ。そんで妹もさらわれたっきりで結局帰ってこないのよ。全面的に人さらいに敗北した感があるのがゆるせないわ。
あと、この絵柄だと競合先はジブリになっちゃうわよ。絵の品質が悪くないことはわかるんだけど、それ以外が練られてないのよね。宮沢賢治の教材ってことにすればこれはギリギリ普通の映画(★★☆☆)かなあ。人を猫に置き換えてて結構哲学的なことやるのかなとか期待値が高かっただけに残念。ごきげんよう~
