モンキー・パンチ監督で、絵柄は原作準拠。序盤のカーチェイスに始まり、全体的にアクションシーンがとても良く動いている印象。基本的にシリアスな話にルパンのVTRとかおもしろ要素が小さじ一杯くらいでアクセントになっているわね。
とある国が物騒な独裁国家になっている政治的な話と、そこの島の「触手に守られたお宝」をどう突破するか。この2軸の話が展開するわ。
島攻略の鍵が将軍の娘にあるということで娘誘拐を企てるんだけど、銭形警部(原作準拠で有能)が偽物にすり替えておいた。すり替えられた国家警察の秘密工作員オーリエンダーが今作のゲストヒロイン。この国では処刑と逮捕が同義だと言う理論でルパン一味はオーリエンダーと一緒に徹底的に爆撃される。ハードボイルド的世界観がよく表されているわね。
その中で、2年前に死んだはずの王の息子パニシュの行方という話が出てくる。神出鬼没であちこちに現れるのよね。オーリエンダーのペンダントに彼とのツーショットが入っている。ただ、このロマンスの話だけはちょっと本編から浮いていたわね。
個人的ハイライトはパニシュを探してオーリエンダーが街中を訪ね歩くシーン。ここはセリフがないのでカメラワークで勝負しなければならないシーンなんだけど、見事だったわ。壁によりかかる、ほぼ静止画みたいなシーンもあるんだけど、1枚の絵として完成されている出来だったわ。この完成度があるからちょっとロマンスの話が浮いていても違和感なく視聴できる。
パニシュの組織したレジスタンスが動き出して、ルパン一味もあの島の謎を解明する。島のお宝を守っている触手は先端が武器に変化して襲ってくるナノマシン。それはパニシュがいれば突破できるらしい。しかもルパンの変装でもOKというけっこうガバガバ認証。それで主役が全員集まって中枢部へ行くのよ。パニシュの変装がとけたらまたナノマシンが襲ってきて大惨事、不二子がコピーしておいたフロッピーディスク(時代)に入っているプログラムで大人しくなった。将軍もこのとき倒してあるんだけど、実はナノマシンでしたとかいう唐突な設定が入っている。伏線なかっただろ。
この作品は良好なカメラワークでつい流してしまいそうになるんだけど問題点があるわ。それは、浮いた要素2点だわね。1点目はパニシュの存在。結局ルパンがやってて本人は死んでましたっていうのはちょっと作品に都合よく使われ過ぎな設定じゃない?って思ったわ。2点目は将軍の娘ね。生かされるために秘密を持っている扱いにされて、なんちゅうことはないシーンで不二子に逃されて終わりなのよね。物語上要るかなこの子…(ド直球)。
カメラワークだけなら良作相当なんだけど中身がちょっとな…というわけでこれは普通の映画(★★☆☆)ね。作画とカメラワークが良い、ちょっとめちゃくちゃな作品っていう印象だわ。ごきげんよう~
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