ステキな4コマ

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羽化しきらなかった映画「パニック・ルーム」

この映画は前半と後半で評価が分かれる作品ね。父親と別れて親権を獲得した母が娘と新居を見つけて住むのよね。

パニック・ルーム

ところが内見のあたりから不穏だったのよカメラワークが。なんか「おじいさんとおばあさんがいて、おじいさんは芝刈りに出かけました」みたいなカメラワークなのよ。なんの意図もない話して聴かせるだけで工夫や意図がない。おまけに暗い場面がいくつかあるが、暗すぎてよくわからない。暗めの絵面なら黒に気合いが必要だけどそれもないのよ。

特にカメラワークのイマイチを感じたのは引っ越した日の夜に母娘でピザを食べているところね。母と娘を交互に同じ角度で映す愚かなカメラワークなのよ。その流れで新居に強盗が来るんだけど、強盗が話してるカメラワークが退屈で退屈で、これからって時なのにこの先起こることが全然気にならないのよね。

この新居にはパニックルームという非常用のシェルターみたいな部屋があるのよ。強盗が来た結果、母娘はここに避難することになったわ。ところが強盗もこの部屋を目指している。中から外に助けを求める母娘と強盗との攻防に緊迫感がない。ここでの攻防が退屈で、大したことが行われない。犯人はどうやらパニックルームの中にある金庫を開けたいらしい。

ようやく状況が変わったのはパニックルームに強盗が押し入り母親が締め出された後。つまり娘は強盗とともに取り残されたのよ。男は2人いて1人は娘を片付けようとする小物、もう1人はまだ良識があるのよね。そんな中娘に糖尿病の発作が出てきた。部屋の外から娘に注射を打ってほしいという母。そして良識あるほうの男によって注射は打たれたわ。

このシーンがポイントだったのは登場人物の目的が再構築されたからだわね。母親の「脱出する」が「娘を守る」という強い目的に変わり、犯人は「金庫を開ける」という目的だがそのために人助けぐらいはする、つまり物語がまだ揺らぐ可能性が出てきたわけよ。正直この挽回はびっくりだわ。

最後は、救助に来た元夫とともに出てきた犯人を追い詰める。すると小物が娘を人質にとり、危害を加えようとする。最終的に良識ある犯人がそいつを射殺、逃げようとしたら警察が駆けつけて犯人は捕まって終了よ。

この映画は前半は糞(ド直球)だが、後半で回復の兆しが見えた。前半後半で監督が違うかと思うほどだわ。この映画は展開と結末を考えると60分だったら良作になっていたかもしれない。ただ、前半のお粗末さを見逃すことはできないわ。それを踏まえてギリ普通の映画(★★☆☆)だわね。パニックを描くか心理の動きを描くか、母娘の絆を描くかが中途半端なまま終わってしまったのよね。だからカメラワークも定まらないんだわ。羽化しきらなかった映画という印象ね。ごきげんよう〜

パニック・ルーム

パニック・ルーム

  • ジョディ・フォスター
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