カリオストロと同じ作画監督が監修で入っているということで期待大の作品だわ。ルパン一味の声優は一新されている。そして基本的に無理に似せずに演じることによって味わいがあって、個人的には好感触。
話は五ェ門の結婚式から始まるのよ。そしたら嫁がさらわれて宝の壺と交換だってことになって壺を追いかける。
オープニングからの坊主が勤行するシーンで、すでに室内の広さや荘厳さが作画に溢れているのよね。これは良作の予感がするわ。銭形警部がルパンが死んだと思って出家してたけどもちろんルパンは生きてるわけで、出会った時の嬉しそうな顔よ。全編に銭形警部のルパン愛を感じるわ。
五ェ門と嫁の馴れ初めはセリフを使わず説明していて演出にメリハリがあると感じたわ。嫁の一族はからくりを作っているらしい。結局壺を狙ってるのは風魔一族って連中だったことがわかる。
風魔一族のアジトに乗り込んだ不二子に頭に壺をかぶせたあたりからが個人的ハイライト。ナイスバディのライダースーツで頭が壺なのよ。壺のあとはルパンのカーチェイスに入るんだけど、ルパン映画史上一番楽しかったわ。平和な商店街にルパンカーとパトカーがどんどん突っ込んでって最後は温泉施設に飛び込むのよね。車が生き物のようだわ。その騒がしい景色を見ながら弁当を食べる五ェ門との対比も完璧。
結局壺はお宝のありかを示す地図みたいなもんで、みんな洞窟へ集うのよ。からくり一族が作った洞窟だから仕掛けがあるのよね。この中で幻覚のガスのところだけだいぶガチに怖かったわ。このガスあとで役に立つとは言えここ行き止まりだったのよ。わりと尺とって怖い思いさせられてなんなんだって感じだわ視聴者からすると。
最深部に進むと黄金が姿をあらわす。ただ、洞窟は崩れる仕掛けがしてあるらしい。最終的に風魔一族と対決するんだけど、敵の武器が三節棍とは渋い。銭形警部が来たあたりで洞窟が崩れ、全員逃げ出したわ。地上に出てまたルパン達は逃げていく。五ェ門は結局まだ結婚できないということで復帰したわ。
基本的に作画が先行しているからストーリーはそんなにあって無いようなもんなのね。でも映画全体に抑揚のある流れがあってカーチェイスみたいな抜群に楽しい見せ場があるからストーリーはそれほど気にならない。総じてこれは良作(★★★☆)と言えるわね。ごきげんよう〜
