ステキな4コマ

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人を虜にする戦場の話「OVA エリア88 ACT1、ACT2、ACT3」

主人公の風間真は親友の神埼に騙され、激戦真っ最中のアスラン国の外人部隊パイロットとして働かされる羽目になる。日本に戻るには生きて3年の任期を全うするか、莫大な違約金3億円を払うかしかない。そこで人殺しを重ねていく。

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この作品の特徴は戦闘機の細かい描写ね。私はそんなに戦闘機が書き込まれていることに価値を感じないと思ったのだが、書き込まれているからこそ舞台設定や人間関係に安心して集中してゆくことが出来た。この異国情緒と戦場の臨場感がポイントね。

風間が配属されたエリア88と恋人が待つ日本を往復して話が進んでいく。恋人は社長令嬢で、神崎に会社をのっとられちゃうんだけど株券とかを売ったりして3億面を工面しようと頑張っている。

本作の見せ場の1つは、大型旅客機の裏面に取り付けられた爆弾を風間たちの戦闘機2台が撃ち落とすところだわ。この旅客機にはヒロインが乗っているから、再会への希望を感じるのよね。こんなミラクルが起こるくらいがちょうどいい盛り上がりだわ

戦闘機に乗っての戦闘もいろいろパターンがあって良かったわ。たとえば、死亡するコックピットの目線からのカメラワークでリアリティのある激しい戦いをやったり、とあるキャラクターの死をメインに取り扱うものであったりしたのよね。戦闘機の戦闘シーンなんてみんな同じでしょとは言わせないのよ

ACT2の終盤で風間はパラシュートで脱出して、砂の世界を彷徨ったのよ。それでもう基地へは戻らないといっていたのに、あんなに疲れて死ぬ思いをして歩いた先はエリア88だったのよね。このエンディングは無力感があふれてとても良かったわ。

ACT3での冒頭では、風間は進んで人殺しをするようになっていたのよね。しかも味方。目に怪我をして本人も空中で錯乱してたからやむを得ないとはいえ、以前の風間だったら殺しはやらんでしょうな。

風間はアスラン国王をフランスへ運ぶ任務を言い渡され、そこで自由の身になるという思わぬ幸運に恵まれた。しかし最後はなんと、戦場の空気を求めてエリア88に戻ってしまう。エリア88ではまさに戦いが行われていて、メインキャラが次々死亡していた。ここに向かうということは…って感じで終了よ。ACT2ではあんなにエリア88を嫌がってたのに、戦場の命のやり取りでしか満足できない身体になってしまったのね

総じて、この作品のポイントは希望と絶望の振り幅だと思うわ。助かりそうで助からないとか、会えそうで会えないとか、そして最後に深い絶望に落ちる展開なんだけど、これが結構私の好物だったりする。

全体的にかなり話が分かりやすいもんだから大人しく見てたわ。それで演出も優れているからわりと言うことがない。ただ、同じアニメ映画だとAKIRA(傑作判定)までは届かないかなということで良作だわね。ごきげんよう~

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