仕事一筋の女性捜査官が嫌々ミスコンに潜入する話なのよね。でもプロットから期待する面白さにはもうひとつ。カメラワークが平凡なのよね。あと余計なシーンやセリフが多いから視聴者はお茶を入れたりよそ見しちゃうわこれじゃ。
個人的ハイライトはミスコンの出場者を組織内で選出するシーン。リカちゃんみたいな着せ替えのサイトでメンバーの写真を入れていく。現代のAIと遜色ない着せ替えサイトが全身写真から水着姿を生成していく。上長(男性)が1番面白い上に本人に見つかってたわ。それにしてもなんでリカちゃん人形みたいなサイトが無駄に技術があるんだよ。
一方で問題点1つ目は主人公のキャラクターかな。ミスコンへ行くが、見た目主義で脳みそが空っぽな(と思われる)大会だと激しく非難するのは良かった。腕っぷしが強く頭が良く思い込みが強い。ただ、もっとカリスマ性が欲しかったかな強いて言えば。ミスコンも2位だし男性に格闘で負けるし。コメディかつエッジの効いたキャラクターなのに半端な強さのせいで印象に残りにくい。
見た目を大きく変えてミスコンに臨んだ主人公だが、ミスコン出場者との交流を通じてメンバーや大会の素晴らしさを知って内面も変わってゆくのが見どころ。
問題点2つ目は面づくり。心象描写がうまくいってないのか、主人公の成長に感動を覚えにくい。典型的なシーンでようやく伝わる程度なので、積み重ねの部分が退屈になってしまう。いきなり同僚とキスしてて、あんたたちいつからそんな好きだったのよって思うわ。強調すべき場所がズレてるんだわきっと。
そんな絵面のせいで気が散っててこのへんの経緯がよくわからんのだけど、ミスコンの主催側(?)に犯人がいたと発覚していた。王冠に爆弾が仕掛けられているらしい。主人公は準ミスとなったので本ミスから力づくで王冠を奪ってぶん投げて爆発、死者を出さずに済んだのよ。
文字で書いてるとやはりプロットは面白いんだけど、映像で見るともっとコメディ要素を入れないと物足りないのよね。スカスカに見えているということだから、面づくりに改良の余地があるわ。そんなわけで惜しい部分がいろいろあって普通の映画だわねコレ。ごきげんよう〜
