ステキな4コマ

毎日更新。映画感想と日記の日替わり(ネタバレあり)。

設定以外何も頑張ってない映画「キューブ」

立方体が連なった施設に人間が閉じ込められるという斬新な設定。冒頭で人間が足を踏み入れた途端賽の目切りになるという衝撃的なシーンがある。実際には罠のシーンはそんなに無くて切り抜けたりとかするから、冒頭が予期させる内容と本編は少しズレているかも。

キューブ (字幕版)

キューブには複数人が閉じ込められており出会うんだけど、その中でキューブ自体が移動していることを突き止めたり座標が出せるようになって罠も注意深く掻い潜る。主人公格の男性が極限状態から小物っぽくなって仲違いする。最後はサヴァン症候群の男性1人だけが生き残って終わりよ。

問題は、謎解きパズルを見せたいのか、食料も水もない極限状態の人間ドラマを見せたいのか中途半端というところね。どちらをやるにしても心理描写が不足していたし、空間の異様さを際立たせるカメラワークもなかったのよね。この2つとない設定でカメラワークだけでも気張れば、どこを撮ってもこの映画にしか撮れない絵面だったのにもったいないことをしたわ

キューブの中にはキューブ外壁設計者もいて「これは金持ちの事業の成れの果て」という。そんな理不尽も物語のいいスパイスだったのにこれを全然活かしてないのよ。何やってんのかしら(過激派)

謎解きもなんか雑で、罠を見抜く鍵が素数でした→やっぱり違いましたみたいなのがあって、もしかして作ってる人何も考えてないんじゃないかというふうに見えるのよ。最後に知的障害のある男性が実は数的処理に強いサヴァン症候群だと発覚して攻略できるようになる。

そんな感じでとにかく設定以外何も頑張ってないのよこの映画。それでも一応映画の形はしてるという程度。登場人物の作り込みも少し甘かったわ。総じてこれは普通の映画かなあ〜。ごきげんよう〜

キューブ (字幕版)

キューブ (字幕版)

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