ロボコップと同じ監督の作品ということで、なかなか怖くて見ることができずにいた。結果として生々しさの違いでロボコップの方がバイオレンスだったなと言う印象。
本作の特徴は何といっても溢れる火星情緒。それはつまり近未来SF・バイオレンス(貫通欠損)・奇抜なフリークたち(特殊メイク系)の3要素掛け合わせ。とにかく描きたいものがものすごくはっきりしている上に、ストーリーもきちんと出来上がっていて見ごたえがあった。
主人公シュワちゃんが夢に出る美女が気になって、火星も気になって、旅行した経験を植え付ける装置「リコール」を使うとこから始まるのよね。でも、実は自身もニセ記憶を植え付けられてて…という話。話が進むにつれてここが夢だ夢じゃないとか敵だ味方だと話が二転三転して私の頭はもう限界を迎えた。でも悪そうなやつがだいたい悪かったわ(雑)。
なんやかんや火星に来て、シュワちゃんの記憶が火星住人(フリークたち)を救うことになる。リアクターと言う装置を目指して奮闘するが、最後の最後のバトルで火星を覆うドームのどこか(雑)に穴が開いて、いろんなもの(雑)が吸い込まれていく。
最終的にリアクターが動作することで火星が救われる。ただ、直前まで酸素が失われてとんでもない状態になっていたシュワちゃんたちの顔が復帰しているのが明らかに不自然だろとは思うが、後述の筋肉展開で打ち破ったあたりからどうでもよくなった。
個人的ハイライトはラストの1つ前のシーン。いよいよリコール装置に縛りつけられて絶対絶命と言うところで、シュワちゃんはなんと筋肉で拘束を破壊し乗り越えた。火星関係ないパワーが出てたんだけどあれターミネーターの資質だったと思うわ。
そんなわけで、美術・ストーリー・パワーのバランスが取れていて、見ごたえのある作品だったわ。これは傑作と言って良さそうじゃないかしら。なんだかんだ文句も言わせないパワーをシュワちゃん特有の要素にもってきたのも良いやりくちだわ。ごきげんよう〜