マイナー映画が見たくて借りてきた最初の作品がこれ。絵面が強烈で、せむし男に到達する前にもフロローという保護者が出てくるんだがこれがだいぶきつい。悪いものを気合い入れて描いている感じだわ。
【主要人物】
・せむし男(カジモド)
・フロロー(せむし男の保護者、最高裁判事)
・エスメラルダ(ジプシー女)
せむし男はノートルダム大聖堂の鐘つきをして生きてる、というかほぼ幽閉されている。そしてこの大聖堂が聖域=サンクチュアリであるということが物語の核になってる。
せむし男がフェスティバルの醜い顔の男祭りみたいなのでなんかトマト投げられてんのよ。実は子供の時にここまでは金ローかなんかで見たことがあって、見てられんってチャンネル変えたのよ。ここから先が未知のエリア。
フェスティバルをきっかけにジプシー女のエスメラルダと知り合い、フロローはエスメラルダを執拗に追うのよ。物語の主軸に聖職(フロローとか)とジプシーの対立社会構造もあるからこうなっている。
ハイライトは物語中盤。フロローの「なぜ私はジプシー女に心惹かれてしまうのでしょうか」というねっとり独白を聞かされる。一曲歌いきってるからねこのテーマで。それどんどん過激化してエスメラルダの処刑にまで行き着くんだけど、塔からターザンしてきたせむし男がエスメラルダを聖域に保護し、フロローと決別、撃退する。最後は大聖堂の外の世界にせむし男が受け入れられて終了よ。
大聖堂まわりという限られたエリアで物語が完結する上に、ほぼ恋慕で進行するストーリーにもかかわらず魅せる。映像特典を見たら熱心なアニメーターがフロロー大好きって言ってたわ(畏怖)。だからあんなに生き生きと動いているのね。嫌なライティングとか随分気合が入ってるなと思ったのよ。
これには原作があって、それにディズニーらしい盛り上げ方が加わっている。ラストでせむし男が覚醒するシーンでは拘束の鎖が軋み始め大聖堂の鐘を鳴らす演出が盛り上がったわ。子供向けディズニーらしい盛り上がりをする箇所は少なく、大人向けと言えるわね。強いて言うなら3体のガーゴイルがメインで歌う箇所がディズニーらしい。総じてこれは大人になってから見ることで良作と言えるわ。ごきげんよう~