ステキな4コマ

毎日更新。映画感想と日記の日替わり(ネタバレあり)。

守ってくれる殺人人形「M3GAN ミーガン」

両親を交通事故で亡くした少女ケイディが伯母ジェマのもとに引き取られる。ジェマは玩具メーカー勤めで、人型の玩具への興味を通じて試作品の子守りロボット「ミーガン」をケイディの心の支えになればと起動するのであった。

M3GAN/ミーガン(字幕版)

【主要人物】
・ジェマ
・ケイディ
・ミーガン

しかしケイディはミーガンに依存し成長が見えなくなる。両親の死の話をタブーとしていたことも要因だった。両親の死に向き合うことでジェマとケイディの距離が縮まる。

個人的ハイライトはどんどん過保護になっていくミーガンの様子。近所のクソ犬を飼い主の声真似しておびき寄せてバアアァァン(恐怖演出)ってするわよね。ほかにも、ケイディをいじめたクソガキの耳をちぎり車道に追いやって…と殺しを重ねていく。とはいえケイディを守るためにやっているので、味方とも敵とも言えない不思議な感情を持たせる。

どんどんエスカレートするので停止したもののミーガンは起動。次々と人を手にかけ2人の元へ。2人の親交のきっかけとなったロボットを起動して戦い、なんとかミーガンを破壊し生き延びた。でも家の便利なIoT家電が不自然に2人の方を向いてんのね。それで終わりよ。

演出も相まってミーガンの高い知能(AI)と神出鬼没性、そしてあくまでも機械として振る舞うので全能感があって良い。それゆえにミーガン側の決別する描写(自我が芽生えたミーガン)は小物くさくてそんなに魅力ないかなあ。

映画には問題もあって、ミーガンがクソガキを追い詰めるのに四つん這いで追いかけたり、他の殺人のときに変な踊りをするのはなんなんだよ。本編となんの関係もないし、こんな奇をてらわなくても十分鑑賞を楽しめる作品なのに。表現としては人物の関係性はキーアイテムやエピソードをなぞっているからわかりやすく納得できる。スリラー的演出も期待通りで、期待どおりなのに楽しいのはミーガンのキャラクターを引き立てているからよね。これは良作だわ。ごきげんよう~