この映画の評価は、Mr.ビーンを劇場版でやることの是非にかかっていそう。サイレントコメディ特有の「間」が映画で間延びするかどうかね。
一番笑った箇所がよりにもよって冒頭の919あるいは616のくじの部分。これでビーンのカンヌ行きが決定する。ビデオカメラをもってウキウキで出発。
ところが自分のせいで子どもが父とはぐれ、荷物は無くすわで子どもと旅をする。個人的ハイライトは、道中子どもと芸をしてお金を稼ぐシーン。宗教画みたいにして締めるんだが、死人の顔にティッシュを乗せるのは万国共通なのね。
そのあと映画撮影現場に紛れ込んだり、冒頭に出会った女優と合流し、車でカンヌまで駆けつける。子どもの父はカンヌ映画祭にいるという。その間にもいろんなものを撮影している。
カンヌ映画祭でよくわからん小難しいのが上映されてんだけど、もちろんビーンのホームビデオに切り替わる(音声は映画のまま)。これがまたなんだかようわからんがさっきより面白いぞということで観客は見入る。フランス人ってこういう小難しい映画好きだからね(過激派)。最後は親子再会でき、スタンディングオベーションからの念願のビーチへ。
祖父母が小さい孫と見に行ったら最適な感じがする平和な映画だわ。ビデオというキーアイテムがありすべての伏線が最後に回収されるのはいいが、歴史あるサイレントコメディが土台なので映画に求められるテンポとあってない感じがする。やはりビーンは30分TVシリーズのほうが映えるかな~。この映画と比較するとジョニー・イングリッシュのほうが好みな私としては普通の映画ね。ごきげんよう~