小学校とか中学校とかってみんなで体育館に集まって映画を見る時間があったんだよね。その中でこれが1番面白かった記憶がある。中学校いいセンスしてるわ。
クラブ歌手の女性が修道院に入る話。殺人現場を見てしまったせいで修道院に匿われる形だが、シスターとして厳しい生活をさせられる。ほんで聖歌隊の指導を任されることになり、そこから歌手としての頭角を徐々に表していくこととなる。近所の人や若者も訪れるようになり、寄付も集まり修道院は大繁盛。ローマ法王の耳にも噂が入るんだが、どんな情報網だよ。
最初はツッコミどころレベルのささやかコメディが用意されている。次第に規模が大きくなって明らかにおかしいだろとわかるレベルになっていく。例えば仮想敵である修道院長の結構現金なところ(寄付金に弱い)だとか、「あなたを殺したい人の気持ちがわかります」って言っちゃうところね。あと妹のようなおとなしいシスターが親切心からプレゼントしてくれた目覚まし時計の口が悪いとか。
修道院の女性たちは、とにかく奉仕したい、人の役に立ちたいと言う明るいエネルギーに満ちている。ただ、隠れてアイスを食べたりとか人間味があり、キャラクターも立っているので親しめる。これらの要素があって、短い時間でも多少強引に結束させちゃえるパワーが映画に宿る。
その明るいエネルギーが主人公が来たことで良い化学反応を起こして爆発する構成。なので、終盤で主人公が誘拐されるもシスターたちがワイワイと助けに来る。が、初めてのヘリコプターや初めて見る外の世界にちゃっかりウキウキしたりしてバタバタになる。最終的に犯人も捕まって、ローマ法王の前で歌を披露して終了よ。
主人公のほうも尼さんになりきって敵を油断させ、アーメンからの金的と言うところが中学校の時から変わらず1番面白い。このシスターたちのやりたい放題をもうちょっと見たいなというさじ加減も絶妙。やはり今見てもものすごい明るいパワーを感じる良作ね。ごきげんよう〜