ステキな4コマ

毎日更新。映画感想と日記の日替わり(ネタバレあり)。

映像とキャラの美しいパワー不足の映画「ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち」

これは異能ものね。やっぱりさすがティム・バートンの美術なんだけれども、見所がそれしかないというのが問題。奇妙な子供たちが何か企んでるとかではなく、みんな結構順当に命(と目玉)を狙われて逃げてる感じだわ。

ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち (字幕版)

【主要人物】
・主人公
・ミス・ペレグリン
・子供たち

主人公に冒険物語を語ってくれた祖父が目玉を失う謎の死を遂げていた。なんやかんやあって時間のループの中に過ごしているミス・ペレグリンと子供たちに出会うんだけれども、過去の祖父を知っていると言う。

キャラクターの異能も映像も素晴らしいのに、なんでこの子たちがここにいるかとか、祖父との関係は何かとかの謎を魅力的にストーリーに絡められてない気がする。なんか子どもたち同士やペレグリンの関係性もそんなに深くわからない上に心理描写もほぼ無いから「そっすね」って感じなのよ。

ただ、今作イチの謎は親父の職業よ。写真家みたいなのが海っぷちに居て、それ見た父親が急遽なんか海っぷちの仕事断念したのよ。商売にならないみたいなことを言って。この方は何をされてる方なの?(和田アキ子)

あと、ストーリーで目立たせたい子とそうでない子がはっきりしてるんだけど目立ってる子も大した動きをしてないんだよね。せっかく便利な異能(空気より体が軽くて鉛の靴を履いて抑えている)なのに苦楽を共にしてるだけで都合のいい能力になっとる。

ループしてる世界と現代を行き来してるうちに現代にも影響が出てきて、主人公は戦いに参加せざるを得なくなる。終盤は誘拐されたペレグリンを取り戻す展開なんだけれども、子供1人ずつにそれぞれ見せ場を用意してますみたいな感じに終始しとる。

結局その場は助かったが、この後も永久に命(と目玉)も狙われ続けるし、あんま何も解決してないのよね。そしてその疑問を押し切るほどのパワーもない。これは映像とキャラの美しいだけのダメな映画ね。ごきげんよう〜