なんか学生が海の研究してて(雑)、教授に外出て体張って来いって言われて漁船に乗ったんだよね。
これは密室の感染症ものなのね。でっかいイカみたいなのが船底から寄生虫入りの液体を撒いてて、近づいたら食べられもする。結果として感染した船のメンバーは死んだり揉めたりしてバラバラに。最後に自身の感染を悟った主人公は二次感染を防ぐため救命ボートから飛び降りて自害したわ。
これは、いわゆるどれがやりたいのかわからない系映画ね。人間関係やりたいのか、映像美をやりたいのか科学系をやりたいのか、結果として映像のキレイめなよくわからん映画が出来上がった。
色彩は素晴らしくて、暗めの色合いながら鮮やかな色(血とか化物の液体とか)はものすごく映えるようにしてある。あと強いていうなら、内向的な主人公が船の中で信用を得て自発的に成長したのに死んでしまうという無情ストーリー自体は悪くない。でも作品にビックリ系以外のアクセントがないからこのストーリーが引き立たない。
よその船でもみんな寄生虫にやられたっぽいんだけど、発見する時の演出もビックリ系。あげくなんでストーリー後半までこの怪物のこと黙ってるのかもよくわからんし、「ただアホだからこうなっちゃいました」に見える部分が多いのが残念ね。「本当は禁止区域だったけど入っちゃった」などなど。ホラーなんだから心理描写はもっとやるべきことがあるはず。
極め付けに、予告に「スティーブン・キング推薦!」とか書いてあったのよ。考え直せ!まあ宮内庁御用達と同じくらい信用がない文言だわ。総じてこれはダメな映画ね。ごきげんよう〜