【ネタバレ注意】オズの魔法使いをミュージカルにしたもの。異世界に迷い込んだドロシーが戻ってくるまでの話ね。一番の見せ場は開始直後。「エムおばさん」が出てくるんだが、これTHE MASKでマスク男がふざけ倒してる時(ほぼ全編)に言ってたエムおばさんというセリフの元ネタだわ!という大発見をする。
【主要人物】
・ドロシー
・かかし男(マイケルジャクソン)
・ティンマン
・ライオン
ミュージカル映画ということで、俳優の歌唱力には一定以上のクオリティがある。肝心の映画のほうは、一言喋りゃ済むところをいちいち歌うから時間がかかる。
出会って1曲歌ってすぐ仲間にして、と展開していく割にはテンポが良くない。感情移入させる要素もない。ピンチを簡略化しすぎているのも問題を色濃くしている。ケシの花粉をかけられて昏睡してもわりとすぐ起きてくるのね。
カメラワークにも問題がある。たくさんのダンサーが輪を描いて踊るようなシーンがあるが、遠景ばかりでカメラワークに変化がない。人数が少ないアップの歌シーンでも、カメラはただ映しているだけ。もっとこう心象風景みたいな、なんかやりようがあるでしょうが!(雑)
ストーリーの方も結局欲しいものは自分の手の中にありましたねオチ。オズという存在も嘘で、実は近所の政治家でしたとか、かなりがっかりする方向にどんでん返しがある。こいつのために死の危険を冒してまで魔女を殺したという事実に大顰蹙を買う。
こんなわけで全体を通して作品に抑揚がなくて、見せ場はマイケルジャクソンの歌としごき工場、そしてエムおばさんだけになってしまった。総じてこれダメな映画ですわ。ごきげんよう〜