【ネタバレ注意】優秀な軍人が謀反を起こした。なんかイヤになってどっかの国へ移りたいらしい(雑)。かつての監獄に立てこもり、観光客を人質に取って脅迫してくる。48時間以内に条件をのまなければ街に毒入りミサイルを打ち込むという。
【主要人物】
・主人公(グッドスピード)
・メイソン
・優秀な軍人
最初は登場人物が多くて、いきなりあちこちの人が映りだしたんで絶望したわ。乗っ取る人たちと乗っ取られる人と、科学の実験場と、作戦実行時に現場で体張らないおじさんと、たくさんいるのね。最終的に主要人物だけ抑えたわ。
作戦にあたるのは、FBIの科学スペシャリストであるグッドスピードと、この監獄の事情に詳しい老囚人のメイソン。この映画のポイントとして「パートナーが信頼できない」のが大きい。メイソンは実際、隙あらば脱出しようとするし、頭もいいし、ふらふらと移動して何をするかわからない危うさがある。しかも敵が優秀で強く、タイムリミットがある緊張感。
作戦が進むにつれて、どちらかが苦手なところ(科学or戦闘実践)ではもう片方が活躍する構成になっている。なので怪しいメイソンや未熟なグッドスピードが頼もしくも見える不思議な感覚。最初は利害を中心にして動くんだけれども、伏せられていた戦いの目的を開示し、家族を持つ父という共通点で徐々に距離が縮まってきた。
そんな折、優秀な軍人のほうは実は人を殺すつもりはなかった事が発覚。それで内もめして死んでしまう。全員がミサイルのところに向かうが毒を取り出すことで助かった。最後に作戦実行時に現場で体張らないおじさんが来て「メイソンはどうした」って言われて死んだことにしてたわ。メイソンは自由の身となり、娘に会いに行った(はず)。
これは総じて良作ね。緊急事態由来のバタバタ感がテンポの良さにつながっていて、2人の主要キャラの関係性の変化も説得力がある。キャラの性格の描き方も丁寧で、序盤の脱走カーチェイスにも狡猾だけど人を傷つけない様子が現れていて良かった。ただ、監獄に潜入してからは絵面が限られてくるのが残念だったかなあ(だいたい暗くて錆びてて水がたれている)。もう少しカメラワークとかに力が入ってると傑作だった気がする。ごきげんよう~