【ネタバレ注意】ゲームが上手い人を集めてレーサーとして養成し、ほんものの車でレースをさせるというプロジェクトが日産で実施される。実話をもとにしているらしい。
【主要人物】
・ヤン
・エンジニアのおじさん
・ヤン父
その地区でグランツーリスモが一番早かったヤンが選出され、勝ち上がることでチーム日産との契約を果たす。ところが契約後初めてのレースで観客を巻き込む事故を起こしてしまい、散々言われてきた「これはゲームではない」を他人の命で思い知ることになる。
ヤンも負傷・消沈しチーム日産は存続の危機となるが、ル・マン24時間耐久レースに出場し、チャレンジングなレースを展開して結果を残すことで大丈夫になったという熱い作品。
題材の時点で目新しいが、それに甘えない演出が光る。とにかくレースカーのボディのように削りに削りきった内容が特徴だ。人こそたくさん出るものの、人間関係はおじさんとヤン、父とヤンのみが際立ってくる。物語の展開でも、レース開始後いきなり6RAP目からの展開を映すなど思い切りが良い。
ヤンとおじさんとの関係が成熟したかと思ったところで事故が起こるが、ヤンがおじさんにプレゼントしたSONYの音楽流すやつ(雑)が最後までキーアイテムとして活躍する。ヤンの若さゆえの熱さ・未熟さも伝わる熱演。ベテランのおじさんと組むことで輝くわ。
また、同じ画を3秒以上流すシーンはほとんど無く、かなりのテンポの良さもポイント。逆に見せ場となるシーンではレース中の高揚や時空のゆがみを象徴するようにゆっくり進行するので、とてもメリハリを感じる。
以上の内容から、総じてこれは良作ね。「車知らない人お断り」ではないのもポイントで、最低限のエンジン要素を持ってして画面をカッコよく見せている。グランツーリスモ未経験でも問題ない。かなり満足感のある映画だわ。ごきげんよう~