不思議な空間でみんなが頑張っているんですね～「インセプション」

【ネタバレ注意】夢を通じて機密情報を盗み出すプロフェッショナル(主人公)がいて、ターゲットを眠らせて夢の中へ侵入していく。主人公はとにかく子どもたちがいる家に帰りたがっていて、それを餌に仕事をさせられる。

【主要人物】
・主人公
・その仲間
・ターゲットのボンボン

世界的な独占を防ぐために、大企業のボンボンに会社を潰させるという計画なんだが、なんと相手は夢を守る訓練を受けていたので大変ですという内容。主人公には妻殺しの容疑がかけられていて、夢の中にはことごとく妻が出てくる。素敵な妻だったとはいうが、なぜか主人公たちを妨害して殺害しようと襲ってくる。妻は夢と現実の区別が付かなくなってしまったというが、視聴者もわりと夢か現実かよくわからなくなってきた。

夢か現実かを確かめる手段「トーテム(コマみたいなもの)」があって、机で回して倒れれば現実、回り続ければ夢という区別ができるが、もう少し頻繁に使ってくれないかな…。最後はなんか勝手にボンボンが解決してて、主人公は妻殺しの容疑が晴れたのか家に帰って子どもたちと会うことができた。念の為机でトーテムを回したが、倒れそうで倒れないまま暗転したのよ。

この映画で良かったのはやはり夢という題材で、現実的にはない絵面だとかを作り上げるところ。ただ、ストーリーの大半を占めるボンボンの夢は3階層あるのになんで雪山なんですかとかの説明がない(聞き漏らしたか？)から、不思議な空間でみんなが頑張っているんですね～みたいな映画になってしまう。

映画が2時間30分と長いんだけど、これ作成者が詰め込みたいことを全部詰め込んだんじゃないかと思うわ。あとアクションシーンのカメラワークが悪い。2人の男がもつれあってバタバタやっているところの画面のカメラがぶれるし、2人が真ん中に映ってないんだよね。かといってそれに意図や必然性を感じないから、まるで私みたいなヘタクソが撮ってんのかみたいになってる。

題材と序盤はすごく面白かったんだが、ストーリーとか映像面では、解釈のための余白みたいな範疇を超えて分かりづらいし長かったわ…。これ普通の映画かなあ。あと渡辺謙の演技を生まれて初めて見た。ごきげんよう～

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