CEDECというゲームの学会があるのよね。受講にはお金がかかるんだけど、一部無料で見られるものがある。その1つが基調講演なんだけど、鉄拳の開発に関わった人がスピーカーで、今回は前代未聞の録画基調講演だという。というのも、当日にどっかの国の皇太子に呼ばれたらしい(ぜったい石油王)。
鉄拳の背景ってすごく作り込まれていて、仮に仙台駅のペデストリアンデッキで殴り合うとしてサンモール一番町の藤崎デパートあたりまでは余裕で作り込んであるといった規模感。なのでコスト面で背景は大変で、AIの活躍が待たれるのだとか。貴重なデバッグ画面が見られて大興奮であった。
また、とにかく安定した動作の確保も大変骨が折れる事もわかった。キャラの当たり判定が円柱で表されてるんだが、これが3Dで自在に移動できる環境で動いていくとずれるのはもちろん、移植してもなんかが起こるらしく、緻密な計算をしつつ調整するのだという。こりゃ大変だ。あとゲーム全体としても、間に物(コントローラやサーバーや国)を挟むほど遅延するけど、格闘ゲームに遅延などあってはいけないもんだからここも大変だという。
最後はコミュニティの話。日本だと販売元がヒエラルキーの1番上で「売ってあげますよ」みたいな感じだが、鉄拳のメイン市場でもある海外ではまったく逆で、ユーザコミュニティが一番強く、クオリティや企業の態度は即市場価格に反映されるらしい。そんな中ワールドワイドに売っていくには多様な属性や国の人に合わせてゲームを設計していくことになるが、来場者数十人時代から草の根的に大会イベント運営に開発者が関わり、本日のブランドが確立されているらしい。大変有意義な基調講演だったわ。ごきげんよう~