【ネタバレ注意】自身の暴力衝動に悩むリンディは、電気ショックを体に流すことで衝動を制御している。ある日恋人を殺され、復讐すべく暴力で道を切り開いていく。警察より早く犯人を探し出して殺すのだ。
リンディは暴力衝動を抑える過程であらゆる格闘技をマスターし、皮肉にも暴力に最適な肉体が仕上がっていた。拳銃を持った相手にも勝利できる。そんなリンディが警察にも追われながら情報収集をし、裏社会のドンみたいな感じで出てきたジジイのタマ●ンを軽快に処刑し、果ては手足を突っ張ってビルの最上階に登り、とうとうボスまで辿り着く。
しかし最後に現れたのは死んだはずの恋人であった。リンディの力(暴力)を利用して邪魔者を片付けるのに利用したのだという。そこでリンディは持参した爆弾を押しつけてエレベーターで脱出する。最後は、新たな組織がリンディを狙っていることを示唆して終わりよ。
この作品のポイントはなんといっても卓越した暴力表現。封じようとしていた暴力を恋人のために振るうというジレンマが素晴らしい。タイトなファッションとネオン、意味深なカメラワークもハードな作品を盛り上げる。
この映画には私が苦手なアダルトなシーンもあるが、設定上存在が必然なので受け入れられたわ。リンディが着用している電極の存在を知られて、それでも恋人が受け入れるという過程があるのよね。そしてこれが恋人死亡→復讐の落差へとつながるのね。
これは傑作!上記の表現もそうだが、リンディの暴力衝動≒気の短さに大変共感した私。母にこの映画の概要を話したところ、「アンタいつのまに映画化されたの」と言われる始末。おそらく見る人を選ぶ映画だが、選ばれた(気の短い)視聴者には合っている。ごきげんよう〜