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お手本のような人材。書評その22「コミック版世界の伝記 松尾芭蕉」

この前ガバガバな松島旅行をしたので、その影響で松尾芭蕉の本を借りてみたいと思った。この本の表紙を見て「芭蕉がステキなおじさまになっとる!」と思い借りてきた。ページを開くと松尾芭蕉(現実)が出てくる。やっぱ車もない時代に東北を旅しただけあって肩幅がすごいんだなあ…

松尾芭蕉(現実)

この本は漫画でエピソードがわかりやすく見やすく書いてあるので、さすがプロの仕事だと感心した。松尾芭蕉の命名の由来は仮住まいの庵に植えられたバショウの葉がもとになっているということだった。芭蕉は、美しいものをいかに美しいと表現するかのため勉強に熱を入れ、勤勉で、お手本のような人材だった。衣食住を援助してくれる親切な人が出ても自身も働いたのだそう。私はコレを読むまでてっきり松尾芭蕉はあちこち遊び歩いて歌を作っていたと思い「松島へ遊びに行って芭蕉ごっこするぜー」などと大それたことを申し上げていた。

松尾芭蕉は、形式張らずに俳句を楽しむことを重んじ、のちに蕉風(しょうふう)という流派が出来上がった。調べるとさらに文化が発展したり成熟したりしているようだ。自然の美しさの探究心から旅を行い、東北地方の旅の歌を「おくのほそ道」として残して亡くなった。それにしても自分の名前の流派が作られるのが最高に羨ましい。かっこよすぎる。

ほかにも有名な作品や俳句の流派の名前が作中いくつか出てきたが、「好色一代男」という空手バカ一代みたいな名前の本がでてきた。少し調べたが、これたまたま最古だって理由で歴史に残ったただのスケベな話だろ!

この本を読んだ感想を母に聞かせ、「松尾芭蕉は素晴らしかった」という話をしたところ、母は疑いの眼差し。「伝記なんだから良く書かれるのは当たり前」とのこと。なるほどたしかにキラキラが盛られているのかもしれない。そこで今度は、飾りようのないやべーやつの伝記を読んでみることに。というわけで石川啄木に飛び火することになった。ごきげんよう~